縄文杉登山 第3部の始まりです。
早朝から殆ど休憩無しで4時間歩き続け、無事、縄文杉まで来ることができました。
とは言え、「家に着くまでが遠足」同様、「下山するまでが登山」、まだ終わったわけではありません。
ということで、最終の第3部は、縄文杉到着後からスタートです。
さて、時間はまだ10時前ですが、ここで早めのお昼ご飯にします。
と言っても、縄文杉周辺には食べる場所が無いので、食事スペースを求め、疲れた体に鞭打って、更に奥へ歩くこと約10分。
宿泊も可能な【高塚小屋】に到着です。
こちらは、2013年に新しく建て替えられた、鉄骨造3階建てバルコニー付、収容人数20人の建物なんですが、、
実は、「(株)レモンガス」という会社の社長さん個人が寄贈されたものなんです。
社長さんは、以前、屋久島を縦走した際、山小屋(旧高塚小屋)を利用されたのですが、かなり老朽化して良い状態ではなかったそうです。
多くの登山客が屋久島を訪れ、この山小屋を利用した時に、こんな状態では屋久島のすばらしさが台無しになるのではないか、と長年思い続け、2013年に山小屋の建て替えを実現されたんだそうです。
※建て替え当時の詳しい情報は、こちら。
さて、我が家はというと、気持ちの良いウッドデッキでお昼ご飯です。
食べている途中、向こうの方の木の上にガスがかかってきました。
なんだか、少し雲行きが怪しい。
何せ、我が家の雨対策は、万全ではないので、雨は勘弁してほしい。
念の為、ちょっと急ぎ目でご飯を済ませます。
食べ終わると、名残惜しくはありますが、最後にもう一度、縄文杉まで戻って、その姿をしっかり目に焼き付け、デッキで記念撮影をし、、
11時、下山開始です。
登山は、上りが優先。
まだ時間が早いので、上ってくる人の方が断然多く、たくさんの人とすれ違います。
普通のペースでおりれば良いのですが、雲行きは益々怪しくなるばかり。
そのうち、雷の音まで聞こえてきます。
これは、絶対降る!
しかも、結構早いうちに降る!
なので、すれ違い以外はノンストップ。
「駆け下りる」という表現が一番ピッタリなくらい、走ったりジャンプしたり、とにかく猛スピードでおりていきます。
なので、下り(登山道)の写真は一枚もありません。
予想通り、途中からやっぱり雨。
しかも、木に守られて、体にあたる雨が少し軽減されてはいるのですが、結構しっかり降っている感じ。
とりあえず、それぞれ上着を着て、帽子をかぶり、我が家に出来る最大限の雨対策をし、引き続き、先を急ぎます。
下り始めてからちょうど1時間後の12時。
本格的な登山道が終わり、トイレのある【大株歩道入口】まで戻ってきました。
縄文杉からここまでの所要時間目安は、1時間35分でしたので、いかに急いで下ってきたかわかりますね。
トイレに行ってから、再出発です。
と思ったら、、
ここでハプニング発生。
娘の大のお気に入りの折り畳み傘が無い!
リュックを開けて中身を全部出してみても、やっぱり無い、、
リュックの外のサイドポケットに挿していたので、どこかで落としてしまったようです。
あの傘は、春に「伊勢神宮」に参拝した際、おかげ横丁のお店で買ったもの。
どこででも買えるわけではないことを知っている娘、ここからテンション、だだ下がり↘(^^;
これからあの長い長いトロッコ道が始まるというのに、、
ここからは、平坦なので傘で対応できます。
幸い娘は、ちゃんとしたレインウエアだったので、傘無しでもなんとか大丈夫。
でも、娘にとっては、雨に濡れることより、傘が無くなったことの方がショック。
更に、ハイペースの下山で疲れているところに、長いトロッコ道、そして、途中の給水ポイントで水を汲みそびれたので、飲み物が底をつき、喉もカラカラ。
もう踏んだり蹴ったりの状態で、泣きながら歩き続けます。
それでも、娘なりに頑張りました。
大人の私でも、最後は意識がボーッとするような感じで歩いていたくらいなので、まだ小5の娘には想像以上にきつかったと思います。
長い長いトロッコ道を2時間歩き続け、見えてきたのは、スタートしてすぐに通ってきた、あのトンネル!
灯り見えた時は、どれだけうれしかったことか!!
トンネルを抜け、、
橋を渡り、、、
下山スタートからちょうど3時間後の14時。
ゴーーーーーール!!!
朝5時半に出発してから8時間半で、スタート地点の【荒川登山口】に戻ってきました!
縄文杉から荒川登山口までの下り所要時間目安は3時間55分でしたので、それより1時間近く早くおりてきたことになります。
やっぱり前半の登山道の「駆け下り」が大きかったですね。(^^;
結局、後半のトロッコ道でも休憩なしで歩き続けたのですが、それには、休憩したくても、雨で濡れているので、その場所もなかったというのが背景にありました。
そういう意味でも、レジャーシート持ってくれば良かったな、と実感です。
スマホのアプリによると、縄文杉登山の総歩数は約37,000歩。
どこまで正確かわかりませんが、なかなかすごいですね。
さて、無事、登山口に戻ってきたわけですが、始発の下りバスは15時。
早く到着しすぎた結果、1時間も待つことに。
更に運の悪いことに、みんな飲み物が無く、喉が渇いているのですが、登山口には自動販売機も有りません。
そこへ一台の軽トラが到着。
おそらく、ここを管理されている方だと思うのですが、荷台には水のようなものが入った、たくさんのペットボトルとタンクが乗せてあり、なんならペットボトルの一部は凍っているように見えます。
あれ、お水かなぁ、、おいしそうだなぁ、、
そんな風に思っていると、
「飲み物あるかい?
湧水持ってきたからね。」
おじさんから、天使のような一言。
めちゃくちゃうれしいです!!!
聞くと、近くにある湧水を汲んで、こうやって下山してきた登山客の方にふるまっておられるそうで、しかもこのお水は、遠くからわざわざ来て汲んで帰る人がいる程、おいしいお水なんだそう。
確かに、冷たくておいしかった!
季節柄、アブがたくさん飛んでいたのですが、登山客の方が刺されないように、持ってきた虫網であっちこっちと飛んでいくアブと格闘して捕まえてくれるおじさん。
色々と本当にありがとうございました!
その後、始発の下りバスに乗車し、【屋久杉自然館】に到着したのは15時半過ぎ。
今回はここまでレンタカーで来たので、サッと車で帰れるわけですが、そうでない場合は、疲れているところ、ここからまたバスでおりて帰らないといけないんですね。
そう考えると、やっぱりレンタカーがあった方が便利かと思います。
帰り道、昨日も寄った【A・コープ】で少し買い物をしてから【てぃーだ】に戻り、昨日は入れなかった五右衛門風呂で、順番に、登山で疲れた体を休めます。
お風呂からの景色は最高!
ある意味、贅沢なご褒美です♪
待っている間に、明日の「リバーカヤック」の予約を済ませておきます。
元からパパは天気が良ければ「カヤック」をしたいと思っていたのですが、「海」か「川」のどちらがいいか迷っていたところ、たまたま昨日、「武田館」さんで話していた時に「リバーカヤック」の良さを聞き、川にすることに決めたのです。
ツアーをしているところはたくさんあったのですが、オススメされた【ショワーズ】さんで空きがあったので、今回はこちらで予約。
その後、夕飯です。
と、その前に、レストラン棟の前にある芝生に出てみると、とってもきれいな夕日。
明日も晴れるかな。
ちなみに、後から聞いたのですが、今日は雨は一切降らなかったそうです。
やっぱり、海と山では天気が違うんですね。
さて、昨日は食べられなかったので、今回が【てぃーだ】での初の食事。
口コミでも、食事がおいしかったと書かれていた方が多かったので、とっても楽しみ♪
こちらの料理は全て、10年間、色々なところで経験を積んでこられた、オーナー兼シェフであるご主人のお手製。
しかも、島に来て食べているとは思えないような、どこかオシャレなレストランで食べているかと思えるような、創作コース料理なんです。
刺身盛り合わせから始まり、、
屋久島では有名なトビウオのムースサラダとおいしい自家製パン。(パンはお代わり自由)
子ども達大絶賛の野菜スープ。(今日はさつまいも)
そして、赤ごぼうのソテー、お肉料理は若鳥のハーブ焼きへと続きます。
〆のデザートは、屋久島特産品であるタンカンを使ったケーキとマンゴーソルベ。
味がおいしいのはもちろんのこと、見た目もキレイで、メニューにもこだわりが感じられ、普段の生活ではなかなか食べられないようなお料理の数々。
次はどんな料理が出てくるのか楽しみになる、大満足の夕食でした。
ガッツリ食べられる方には、量が少な目かもしれませんが、その場合はパンを追加すればいいかなと思います。
又、小学生くらいのお子様の場合、基本的にメニューは大人と同じなので、こういった料理が少し苦手かな、と思われる方は、先に相談してみてもいいかもしれませんね。
ということで、今回は随分長くなってしまいましたが、屋久島旅行記2日目は、これにて終了です。
【縄文杉登山】は想像以上にしんどく、心身ともに疲れましたが、その分、無事、縄文杉まで行って帰って来れた達成感は大きかったです。
そして、何より、家族みんなで、「縄文杉」という大きな目標に向かって頑張るという貴重な体験ができた、充実した一日となりました。
しんどかったけど、行ってよかった!
心からそう思います。
自宅に戻ってから、折り畳み傘を買った「布遊舎」さんに電話してみたところ、店舗には既に在庫が無かったのですが、娘の気持ちを汲んで、取り寄せていただけることに。
本来ならネットでの販売等はされていないのですが、今回は特別に、現金書留でお金を送付することで、自宅まで送ってもらえることになりました。
かなりイレギュラーな対応だったと思いますが、快く引き受けてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
2.旅行記➀/1日目
3.旅行記➁/海の胡汀路てぃーだ
4.旅行記➂/縄文杉登山の基本
5.旅行記➃-1/2日目 縄文杉登山第1部
6.旅行記➃-2/2日目 縄文杉登山第2部
7.旅行記➃-3/2日目 縄文杉登山第3部
8.旅行記➄/3日目 リバーカヤック
9.旅行記➅/4日目